こんにちは!
私はレザークラフト歴約1年で、現在細々と作品を販売しています。
本記事ではまったくの素人だった私が、どうやってレザークラフトの知識や技術を身に着けたのかをお話したいと思います。
実は私は、レザークラフトを学ぶにあたりお金はほぼ払っていません!!
道具にはそれなりにお金をかけていろいろと試しましたが、”学ぶこと”自体は無料で、それも曲がりなりにも販売できるクオリティになるまで身に着けることができるのです。
胡散臭い…と思われたくないので先に結論を言いますと、その方法はYouTubeです!
お手軽かつ身近過ぎて「そ、そんな手が!?」と思われた方は一人もいらっしゃらないでしょうね…。
しかしこちらまぎれもない事実であり私はYouTubeで、それも1つのチャンネルだけで知識や技術のほとんどを学びました。
革職人になる、プロとして独立するとなるとまた話は変わってくると思いますが、趣味として革製品を作りたい、副業として挑戦してみたいというレベルであれば、YouTubeのみで身に着けることは十分可能です!
件のチャンネルの詳細と、私の1年間の学習方法、おまけとしてYouTube以外に実践した方法についても記載しておりますので、ぜひこの後も読んでみてください。
”レザークラフト塾”さんが最強!
さっそく結論ですが、私が学ばせていただいたのは YouTubeチャンネル”レザークラフト塾”さんです!
チャンネルホーム:https://www.youtube.com/channel/UCgRTf8d_jmAOgzmvi2tJxGQ
こちらを運営されているJUNさんは、本業では美容師さん向けのシザーケースを製作されているプロの革職人さんです。
精力的に動画投稿を行われており、動画でおすすめとしてアイテムが紹介されると、各ショップでその製品が在庫切れになってしまうことがあるほど影響力があるお方です。
冒頭でも述べさせていただきましたが、私はこのレザークラフト塾さんで知識と技術のほとんどを学びました。
一応自分なりに他にも勉強したので”ほとんど”と表現させていただいています(これについては後ほど…)。
次項ではレザークラフト塾さんの何がすごいかを詳しくご紹介させていただきます!
なお記事作成にあたり、レザークラフト塾さんに掲載の許可をいただいています。
ご快諾くださりありがとうございました!
レザークラフト塾さんのすごいところ!
語りたいことはたくさんあるのですが、絞りに絞って以下の4つにまとめました!
- まったくの初心者に向けて、1から丁寧に体系的に教えてくれる!
- 動画&ブログの2段構成でわかりやすい!
- 練習用の型紙が充実!
- 関連情報も豊富!
まったくの初心者に向けて、1から丁寧に体系的に教えてくれる!
レザークラフト塾さんの動画は本当に丁寧に解説してくださいます!
どれくらい丁寧かというと、ハンマーや刃物の持ち方から教えてくださるレベルです!
レザークラフトに関する動画はYouTubeにたくさんありますが、ここまで初歩の内容から解説してくださっているのはレザークラフト塾さんだけだと思います。
また動画の内容ですが、初歩から始まり徐々にステップアップしていく構成となっており、順番に動画を見ていくことで体系的にレザークラフトについて学ぶことができるのです!
特定の技術や情報についてピンポイントに解説している動画はありますが、こんなにも段階的で連続性を持って解説してくださるチャンネルを私はレザークラフト塾さん以外に知りません。
身に着けるべき知識・技術がロードマップ化されているので、新しいことにチャレンジするときにありがちな「何から始めたらいいかわからない」、「わからないことがわからない」ということがなく学習そのものに集中できます!
しかしその分動画数は多く、すべてを網羅するのは大変に感じるかもしれません。
作りたいものや目標は人ぞれぞれなので中にはこの動画はいいかなと思うことも出てくるかもしれませんが、さりげない雑談や動画の最後のおまけコーナーなどにためになる情報があることも多いので、気になった動画はぜひ一度は視聴されることをおすすめします!
動画&ブログの2段構成でわかりやすい!
レザークラフト塾さんは、YouTubeだけでなくブログも運営されています。
多くの動画をブログでも解説されており、動画と文章の2段構えで学習できます!
学習時のYouTubeとブログの使い分けについてですが、革の縫い方や道具の扱い方など動きを伴うテーマは動画の方がわかりやすいことが多いです。
ですが、ブログ(文章)の方が確認しやすいこともあります!
例えばですが、後で説明しますがレザークラフト塾さんは型紙を用いて実際にアイテムを作る動画も多くアップされています。
その際動画を見ながらの作業だと、一旦動画を止めて作業、再開して流れを確認、また動画を止めて作業…と何度も繰り返すことになり、これが中々大変なのです(実体験)。
その点文章だと、都度止めたり再生したりといった手間がなく、スムーズに作業と確認の往復が行えます!
またブログであれば、動画よりも手軽にコンテンツを見ることができますよね。
外出時や移動時など落ち着いて動画を見ることができないちょっとした隙間時間でも、気になるテーマを確認できて便利です!
練習用の型紙が充実!
レザークラフト塾さんでは、無料で作品の型紙がダウンロードできます!
ブログの紹介記事からPDFでのダウンロードが可能です。
名刺入れやコインケースなど種類が豊富で、かつ無料とは思えないほどクオリティが高いです。
実際JUNさんが販売していた商品の型紙もあるようで、その完成度の高さは折り紙付きです。
そしてもちろんYouTubeに作り方解説の動画をアップされているので、丁寧な解説を聞きながら作ることができます!
私も実際にオリジナルの型紙を作るようになって体感したのですが、型紙を作るのってすごく大変なんです。
初のオリジナル型紙を作った際は、いったい何度トライ&エラーを繰り返したか…。
何が言いたいのかというと、いきなりオリジナル作品に挑戦するのではなく、まずこちらの無料型紙から作ってみたいアイテムを選ぶのがおすすめです!
縫わずに完成するものから少し慣れが必要なものまで難易度も様々で、ご自身のレベルに合った型紙がきっと見つかるはずです!
またレザークラフト塾さんには有料の型紙もあります。
長財布やバッグ類など無料型紙より難易度の高いものも多く、無料型紙を制覇し次のステップに進みたい方におすすめです。
有料と言っても値段は1000円以下で、かつ完成度は当然素晴らしいです。
私も何点か購入しましたが、”これが数百円なのか…”と驚いてしまうレベルです。
いきなり挑戦するのは少し厳しいかもしれませんが、いつか作れるようになるぞ!と目標として設定するのによいかもしれませんね!
関連情報も豊富!
レザークラフト塾さんはレザークラフトを教えてくださるチャンネルなので製作系のコンテンツが多いですが、実は関連情報も非常に豊富です。
革の基本知識やおすすめの道具、販売に関する記事など非常に幅広いテーマでコンテンツを作成されています。
レザークラフトを始めたばかりの時は少し難しい内容もあるかもしれませんが、本当に有益な情報ばかりです!
例えばこちらの納品書に関する記事など、知らなければ誰でも気付かずにやってしまいそうな内容ですよね…。
このようにレザークラフトの技術以外にも役立つ情報が満載です!
レザークラフト初心者に限らず、ぜひいろいろな方にお読みいただきたいです。
レザークラフト塾さんの必見動画3選!
次は数あるレザークラフト塾さんの動画の中から、個人的に必見と思う動画を3本紹介させていただきます!
①手縫いの手順
ハンドメイドでのレザークラフトの醍醐味と言えば、”手縫い”を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。
私も例に漏れずレザークラフトと言えば手縫い!という印象で始めた口です。
しかし手縫いは実際の動きはさほど難しくはないものの、画像や言葉でやり方を伝えるのは非常に難しいと個人的に感じています。
ネットや書籍にも当然手縫いの解説はありますが、私が初心者の頃に読んでもいまいち理解できないことも多かったです。
これは説明の仕方が悪いのではなく、言葉と画像で伝えるにはどうしても限界があるからだと思います。
仮に私が口で説明することになっても、わかりやすく解説できる自信が微塵もありません…。
”動き”を学ぶには動画が適しており、手縫いに関しては百聞は一見に如かずです!
実際こちらの動画はレザークラフト塾さんの動画の中でも再生数がかなり多く、手縫いの動画解説は大きな需要があることがわかります。
私も何度も見直して練習しました。
最初は難しそうと思うかもしれませんが、慣れてみると本当に簡単で大きく印象が変わると思います!
こちらの動画では手縫いだけでなく縫い終わり時の糸の始末についても解説されているので、ぜひ視聴して一連の手順をマスターしてみてください!
②菱目打ちの間隔調整の方法
菱目打ちとは、革に縫い穴を空けるフォークのような形をした道具です。
革は布と異なり針で穴を空けることができないので、事前に縫い穴を空けておく必要があります。
実際にやってみないとピンと来ないかもしれませんが、穴を空けたい箇所にきれいに等間隔で菱目打ちの刃が納まることは珍しく、たいてい最後あたりで間隔を調整する必要が出てきます。
きれいに揃えないと上のサムネイルのように穴の位置がなんかおかしい…と気になってしまいます。
縫い穴の間隔なんて市販の製品だと気にすることはないので、こんな工夫がされているなんてほとんどの方が思ってもみないのではないでしょうか。
もちろん私もレザークラフトを始めるまで知りませんでした…。
そんな一見地味に思われる工程かもしれませんが、きれいな縫い目を作るには必須の技術ですので、ぜひ手縫いと同時に身に着けることをおすすめいたします!
③菱ギリの仕立て方
こちらの動画は実は上2つのように絶対に必要となるものではなく、しかも初心者向けというよりは少し慣れてきた方向けの動画だと思います。
ではなぜこちらをおすすめさせていただいたかというと、初心者から次のステップへ行くための超重要なファクターだと個人的に考えているからです!
またこちらはレザークラフトの大敵である”騒音”についても解決できる要素を持っています。
これからレザークラフトを始めるという方は今すぐ挑戦されなくてもまったく問題ないので、こういった技法があるということだけでも覚えていただけると後々大いに役立つかと思います!
まず菱ギリとは、名前の通り菱形をしたキリ(錐)のことで、革に菱目状の穴を空けることができます。
言わば菱目打ちのキリバージョンですね。
菱目打ちで穴を空けるのではなく”目打ち(マーキング)”を行い、その目打ちの箇所に刺して穴を空けるという使い方をします。
菱目打ちは穴を空けるのにハンマーで強く叩く必要があり、集合住宅などでは下手をしたら騒音問題となっていまいます。
一方菱ギリは手で握って穴を空けるので、無音で穴空けができるという大きなメリットがあります。
こちらはその菱ギリを”仕立てる=研いで切れ味を上げる”という趣旨の動画となっております。
なぜそんな工程が必要なのかというと、買ったままの状態の菱ギリは切れ味が悪く革に穴を空ける際に大きな力が必要で、穴の形もきれいにならないことがあるからです。
なぜ製品として売られているものなのに切れ味が悪いの?最初から研いでおいてよと思われるかもしれません。私もしっかり思いました。
ですが理由はよくわからず業界的に”そういったもの”として売られているようなので、切れ味のいい菱ギリが欲しければ仕立てるしかありません…。
※海外製の高価な菱ギリには仕立てた状態で売っているものもありますが、初心者が手を出すには非常にハードルが高い価格です…
ここまで解説させていただきましたが、正直研ぐとかよくわからない、失敗するのが怖いからやりたくないと感じている方が多いのではないでしょうか。
はい、私もそうでした!
お金を出して買った上にさらに自分で手を加える必要があるなんて納得できないし、切れ味悪くても使えないわけじゃないんだからそのまま使えばいい、と思っていました。
ですが!!
声を大にして言わせていただきます。通常の菱ギリと仕立てた菱ギリは、まったくの別物と言っていいほど切れ味に差があります!
始めて菱ギリを上手く仕立てられた際は、そのあまりの抵抗のなさに感動して変な声が出たほどです。
動画でJUNさんが言っていたのはこういうことだったのかと…。
そんな仕立てた菱ギリですが、以下のようなメリットがあります。
- 最小限の面積の穴しか空かず、縫い目がきれいになる
- 刺さるときの抵抗が少なく、素早く疲れずに穴を空けられる
- 厚い革に菱目打ちで穴空けすると表と裏で穴の大きさが異なってしまうが、菱ギリだと均一に近い穴の大きさとなり見栄えがきれいになる
上記のように仕立てた菱ギリを使用する理由としては、クオリティ面向上の意味合いが大きいです。
そのためか菱目打ちはあくまで目打ち目的で使い、穴空けは仕立てた菱ギリでというのがプロの革職人さんではスタンダードなようです。
なんでもあの天下のルイヴィトンでもこの手法が取られているとか…。
本来プロの技だったものが、ネットの普及で私のような一般人にも知れ渡ったというありがたいお話です。
以上、あまり初心者向けではない&製作に必須ではない内容にも関わらず、熱く語ってしまい失礼いたしました。
ですが菱ギリの仕立てはレベルアップのためには欠かせないステップであり、加えて騒音を抑えたい方やゆくゆくは販売を考えている方はぜひ挑戦してみていただければと思います!
実際に私が行った練習方法
次に、私が実際に行った勉強・練習の詳細、順序を紹介させていただきます。
本当はもっと紆余曲折を経たり迷走したりしていたのですが、レザークラフト塾さんのコンテンツを主軸として簡潔にご紹介いたします!
- レザークラフト塾さんの動画を片っ端から見る
- 裁断、手縫い、コバ磨きなど基本的な技術を身に着ける
- 無料型紙のアイテムを片っ端から作る
- 作ってみたい有料型紙のアイテムを作ってみる
①レザークラフト塾さんの動画を片っ端から見る
いきなり乱暴な物言いで申し訳ございません。
ただこちら事実で、初期の頃は本当に片っ端から動画を見まくり基本的な知識を習得しました。
大変そうと思われるかもしれませんが、こちら「②裁断、手縫い、コバ磨きなど基本的な技術を身に着ける」と並行して行うことでまったく問題ないです。
動画を見てばかりだと飽きてしまうかもしれないので、むしろ並行する方がよいかもしれません!
いろいろ動画を見ていく中で「後でもう一度見たい」と感じるものがどんどん出てくるはずです。
そういったものをリストに蓄えていき、動画を見つつ実際に手を動かし身に着けていくことで楽しみながら学習できると思います!
②裁断、手縫い、コバ磨きなど基本的な技術を身に着ける
作品は基本的な技術が集まってできているものなので、それらを身に着けずにいきなり作品を作ろうとしても当然きれいにはできません。
私は端切れの革などを使って、切る・貼る・穴を空ける・縫う・磨くなど基本的な動作を個別に練習し身に付けました。
早く作品を作りたい気持ちはあると思いますが、まずは1つ1つの技法を習得することがむしろ近道になるはずです。
偉そうに語らせていただいていますが、実は私はそれらをすっ飛ばしいきなりパスケースを作った過去があります。
当然今では見るのも恥ずかしいくらいの出来のものが仕上がりました…。
ですが何が一番できなかったかなど、そこから学ぶこともあると思います。
私の場合は手縫いがだめだめで、ガッタガッタの縫い目になりました…。
私のようにとにかく実践だ!というタイプの方はまず手を動かしてみてもよいかもしれませんね。
③無料型紙のアイテムを片っ端から作る
基本的な技術を身に付けたら、いよいよ本格的に実践に移ります。
上でも紹介させていただいた無料型紙の製品を片っ端から作りました。
最初は三角コインケースなど簡単そうなものから作っていき、徐々にレベルの高そうなものに挑戦していきました。
ある程度の完成度のものができるようになると普通に日常生活で使えるようになり、”作ったものを実際に使う”という楽しさを体感できるようになりました。
今でも使わせていただいている型紙も多く、いろんな意味でここのステップは財産を得ることができます!
④有料型紙のアイテムを作ってみる
ここまで来れば基本的なことはすでに身についていると思います。
ここからは難易度も上がって製作に時間がかかるものも増えてくるので、じっくり自分が作りたいものを作ってみるのがおすすめです。
私はオリジナルの財布を作るのが当初の目標であったため、財布の型紙を複数購入し作成しました。
有料型紙の複雑な構造のアイテムをきれいに作れるようになる頃には、立派なレザークラフターになっていると思います!
おまけ
おまけとして、レザークラフト塾さん以外に私がやった勉強(?)とその感想を簡単にご紹介します。
- レザークラフト体験教室に行ってみる
⇒楽しかったが学ぶというよりはアクティビティに近い。本格的な工房に通えばまた違うかも。 - ネットで調べる
⇒情報が多すぎてどれが本当に必要な情報なのか取捨選択が大変。ある程度基礎を身に着けてから、ピンポイントでの調べ物での利用がおすすめ。 - ネット掲示板で質問する
⇒運が悪かったのかまじめに回答してくださる方が少なく、得るものはなく…。
最後に
ここまで長文を読んでいただき本当に本当にありがとうございました!
こんなに長くなるとは思っていなかったのですが、レザークラフト塾さんの素晴らしさを伝えたくてつい筆(キーボード)が乗ってしまったようです。
自分でも恐ろしいのですがまだまだ魅力を伝えきれていないと思っていて、この1年で想像以上にレザークラフト塾さんのファンになっているようでした。
それほどコンテンツと管理人のJUNさんの人柄が素晴らしいのです!
みなさんもぜひ!レザークラフト塾さんでレザークラフトを始めてみてはいかがでしょうか!
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