こんにちは!
本記事では、商品撮影・物撮りの「ライティング」の重要性について書いていきたいと思います。
私は自身のレザークラフト作品販売のために自分で商品撮影・物撮りをしていますが、本格的に撮影を始めて数年経った今でも相変わらず素人です。
これは謙遜でもなんでもなく、本当に私は写真の知識や技術は持っていません。
露出やF値など最低限のことは把握していますが、本当にそれだけです。
それでもなんだかんだそれっぽい写真が撮れて(いると思っている)、ちょこちょこ製品を購入していただけるのは、ずばり「ライティング」のおかげだと思っています!
それほどまでにライティングの影響は大きく、個人的には撮影において最も重要な要素だと思っています!あくまで素人の意見ですが…。
そんなライティングの重要性について紹介させていただきます!
「なにかが違う」の原因はライティングかも?
早速ですが、みなさん家の中で日常的にスマホで撮影をされますよね。
家族だったり物の写真だったり様々なシーンがあるかと思います。
しかし自宅でスマホのカメラで普通に写真を撮ると、いかにもただそのまま写真を撮りました感(生活感?)が出てしまうと感じないでしょうか。
上手く言語化できずに申し訳ございませんが、少なくともプロが撮影したようなネットショップの商品写真とは、雰囲気がまったく違うことはお分かりいただけるのではないでしょうか。
その違いの原因は「ライティング」にあると個人的に思っています!
「照明を変えるだけなんてそんな単純な問題か?」と思われるかもしれませんが、少なくとも私はライティングを整えることで、自分の写真に感じていた「被写体と背景が馴染んでいない気がする」という違和感が綺麗に解消しました。
最強のライティングは「自然光」らしい
そんなわけでライティングの重要性ついてご紹介したいと思いますが、まずライティングはスマホでもカメラでも同じく必要になります。撮影機器の性能は関係ありません。
そして先ほど自宅で普通に写真を撮ると生活感が出ると言いましたが、それは家の照明(室内灯)が撮影用ではないからです。
家の照明(室内灯)は、撮影にまったく向いていないのです!
ここからは私が撮影について勉強する中で見聞きした情報なのですが、特殊なケースを除き一番写真撮影・物撮りに向いている光源は「自然光(太陽光)」だそうです。
人間が一番見慣れている光であり、太陽光に照らされている状態が最も自然に感じられるとかで、まあ納得という感じですよね。
しかしこの自然光(太陽光)は、恐らくみなさんが想像している以上にすごいものなのです。
具体的には室内灯とは光量のレベルが段違いです!
残念ながらルーメンやらルクスやら専門的なことはまったくわからないのですごく頭の悪い説明になってしまうのですが、私はソーラー電池を搭載した腕時計を持っています。
この腕時計は残量0の状態から1日分稼働する電力を得るまで室内灯では約4時間かかるのですが、直射日光ではなんと5分で充電完了するそうです!
曇っていて直射日光が射していなくても12分だそうです。ちょっと次元が違いますよね…。
もちろん光を電力に変換する問題だとか、人間の目と機会が捉えられる光量の違いだとかで単純な比較はできないと思いますが、いかに太陽光が強力で、それに比べると室内灯がパワー不足かお分かりいただけたかと思います。
つまり自然光を基準に考えると、普段何気なく屋内で撮っている写真は実はまったく光量が足りておらず、それが・生活感が出てしまう大きな原因だと個人的に感じています。
じゃあ太陽光で物撮りをすればいいのかというと、残念ながらそう簡単にはいかず…。
ハンドメイドサイトなどでも「撮影は自然光で行おう!」といったTipsがあると思いますが、私はこれにはあまり賛同できません。自然光は撮影初心者が使うには難しすぎるからです。
少なくとも私はかつて自然光出の撮影に挑戦し、そして挫折しました(笑)
理由としては、まず容易に想像がつくと思いますが夜や天気が悪い日は撮影ができません。
多くの方は日中は仕事で家を空ける、もしくは在宅勤務でも忙しくて撮影なんてしている時間はないと思います。
ようやく待ちに待った休日が来ても天気が悪くて撮影できない…なんて撮影うんぬん以前にハードルが高いですよね。
仮に天気やタイミングが整ったとしても、いい感じに日が射す窓際にちょうどよい撮影スペースがあり、電柱や窓のサッシなど何も影響を受けない環境があるという方はそこまで多くはないでしょう。
また太陽光は時間や季節によって強さや色味が変化します。わかりやすい例で言えば夕方の光はオレンジっぽいですよね。
商品ごとで写真の色味や明るさが違うのはクレームに繋がりますので、撮影時は可能な限り同じ条件を準備する「再現性」が重要なのですが、自然光ではそれが難しいのです。
このように自然光の撮影はあまりに不安定すぎるのです。そりゃあ私のようなすぐ挫折するような人間には続かないのも納得ですね…。
では一体どうしたらいいのかというと、ライティングで自然光に近い状況を整えればよいのです!
自然光に近いライティングとは?
さて、自然光に近いライティングに重要な要素ですが、私は以下の3点だと考えています。
詳しい方は加えて光の色(波長?)なども調整するようですが、残念ながら私にそこまでの知識はなくカメラ側で調整するだけのため、今回は3点に絞って紹介させていただきます。
- 光量が大きい
- 光の面が大きい
- 背景を含め、全体に光が当たっている
光量の大きさについては、上で述べさせていただいたとおりです。
ルームライト(室内灯)は自然光と比較して圧倒的に光量が足りていません。
次に「光の面」の大きさです。
例え非常に光量が大きくても細長いビームのような形であったなら、満足に被写体を照らしてくれないのは容易に想像がつきますよね。
特にバッグなど大きな被写体の場合は要注意です。
ちなみに自然光の場合は「窓」という大きな面を使うので、この問題も大抵はクリアしてることになります。
そういった点でも、やはり自然光は不安定な点を除けば優秀ですよね。
最後に「背景を含め、全体に光が当たっている」という点です。
この問題は「光の面の大きさ」とほぼイコールかもしれないですが、せっかくライティングをしても被写体にしか光が当たっていない場合はよい写真は撮れないと個人的に思っています。
実際に私が以前抱えていた悩みなのですが、被写体と背景が馴染んでいない感じがしていたんですよね。
これは恐らく被写体にはそれなりに光が当たっていたのですが、面が小さくて背景には十分に光が当たっていなかったことが原因かと考えています。
また、余計な干渉を防ぐため本当は撮影時はライティングの光源以外は消した方がいいのですが、私の撮影環境ではそれが難しく室内灯も付けているため、背景にはよくわからない方向から反射した室内灯が当たっていたこともあり、「被写体と背景が馴染んでいない」と感じていたのだと思います。
しかしこちらは「光量」と「面の大きさ」の2つをクリアすれば自動的に解消されると思うので、特別注意や対策が必要なことではないかなと思います。
その「光量」と「面の大きさ」をクリアすることができるライトこそが『モノブロックストロボ』です!
モノブロックストロボがすごい!
モノブロックストロボとは、撮影スタジオなどで使われるカメラ本体とは独立した照明です。
スタジオに行ったことがなくても、テレビなどで三脚のようなスタンドに白い傘が付いた照明を見かけたことがあるのではないでしょうか。
そんなモノブロックストロボですが、正直「本格的すぎて不安」という印象を持たれるのではないでしょうか。
そのお気持ちは非常によくわかります。
私も当初は、素人が趣味兼副業程度でやっている活動にはいささか本格的すぎないか…?と思っていました。
そんな風に尻込みしていたので、モノブロックストロボを購入する前に「撮影ボックス」や「クリップオンストロボ」など、比較的手軽に試せる機材をいくつか使っていました。
しかし前述のとおり「被写体と背景が馴染んでいない」と感じるなど自分の思うような写真が撮れず、結果的に時間とお金を無駄に使ってしまっただけでした。
きっと昔の私もいきなり「モノブロックストロボがいいよ」と言われてもすぐに挑戦できなかったと思うので、あまり強くおすすめするのも気が引けるのですが、やはりminneやCreemaで周りに劣らない写真を撮りたいならモノブロックストロボをおすすめします!
ちなみにモノブロックストロボは「電源部分」と「本体(ライト)部分」が一体となったものなのですが、そこが分かれてさらに高性能化された「ジェネレータータイプ」の大型のストロボもあります。
しかしこちらは性能も価格も本当にプロ仕様のため、個人が家で撮影をするにはさすがにモノブロックストロボが限界かなと思っています。
お金も撮影・保管スペースも潤沢にあるよ!という方はぜひ(笑)
以下では私が実際に使用している製品をご紹介いたします!
Godox MS300がおすすめ!
こちらが私が愛用しているGodox社のMS300という製品です。
詳しくなく申し訳ないですが、Godox社は撮影用照明のかなりメジャーな会社のようで、趣味に使えるものからガチのプロ用製品まで扱っている信頼できるメーカーのようです。
MS300はその中でもライト層向けの製品で、確か機能的にも価格敵にもかなり手軽な部類でした。
光量の大きさや1度照射してからのチャージ時間(連写できない)などが比較的抑えめな性能とのことで少し不安だったのですが、何も不自由を感じることなく使えています。
趣味で物撮りしている素人がモデル撮影のように連写することなんてないですからね(笑)
そしてMS300を使って実際に撮影した写真が以下です。

技術面やセンスは私自身が素人のため正直上手いか下手かすらもわからないのですが、自宅で普通にスマホで撮った写真とは雰囲気がまったく異なるのはお分かりいただけるのではないでしょうか。
これこそが「光量」と「面の大きさ」の力だと思っています。
そんなモノブロックストロボですが、本体を購入するだけでは使用できず、残念ながらいくつか周辺機器も揃えなければなりません。
周辺機器も数が多くて何が何だかわからないという方もいらっしゃるかと思いますので、私が実際に使っているものを紹介いたします!
スタンド(必須)
MS300は本体のヘッド部分をスタンドに取り付けて使用するのですが、本体には付属されていませんので別途購入が必須になります。
ご注意いただきたいのが、ライト用のスタンドはカメラ用の三脚とは異なる点です!
私はこの点を知らずに、購入してから気が付きました…(笑)
そんなわけで私が使用しているのは以下のAmazonブランドのものです。
スタンドなんて立てばいいと思って深く考えずにこちらを購入したのですが、今のところ何の不満もありません(笑)
特にこだわりがない方には安くておすすめです!
ディフューザー(必須)
次に必要となるのはディフューザーです。
ディフューザーとは「拡散させる」という意味合いで、その名前のとおりストロボから発せられる光を拡散します。
光を拡散させるとはどういうことかというと、「面の大きさ」を拡げることになります。
散々述べさせていただきましたが「面の大きさ」は撮影にあたって非常に重要な要素なので、その役割を担うディフューザーは必須と考えています!
また、モノブロックストロボの光量は強力なので、直接被写体に照射すると白飛びしてしまったり影がどぎつく付いたりしてしまったりと、見やすい写真とは言えなくなってしまいます。
ディフューザーは光を拡散するだけでなく「柔らかくする」役割もあるので、上記のような問題を解決してくれます。
試しにネットショップの商品写真を意識して見てもらうとわかると思うのですが、影がくっきりついた直射日光が当たっているような写真はほとんどないかと思います。
柔らかいけれどもしっかり光量のある光を当てて、被写体と周りの背景をまとめてふわっと照らすのが商品撮影のセオリー(個人的な見解)のようで、ディフューザーを使うことでこれが再現できるのです。
そんな重要なディフューザーですが、私は残念ながらまたもやAmazonで特にこだわりなく選んだ以下の製品を愛用しています(笑)
使っていてこちらも何の不満も感じないので、まず試してみたいという方にはぴったりだと思います。
また、ディフューザーには以下のようなボックスタイプもあります。
傘との違いは、ボックスタイプは柔らかかつ拡散させた光に指向性を持たせて(被写体を狙って)照射できるようです。
使いどころとしては、暗い背景での撮影時に、人物の顔周りに中心的に光を当てつつ周りには強く光を当てないことで、暗い雰囲気を保ちつつ顔周りははっきり写せる等だったような…。
物撮りの場合大きすぎない被写体以外恐らく傘と同じように使えると思いますが、値段も傘の方は安いですし、傘はディフューザーの基本的な存在らしく持っていて損になるようなことはないようなので、迷ったらまず傘でよいと思います!
レフ板(あった方がいい)
レフ板は以下のようなライティングの光を反射させるための板です。
テレビ番組やYouTubeで、白い大きな板をやそれを掲げて持っている人を見たことがあるのではないでしょうか。
モノブロックストロボでライトを使うと一方向から光を当てることになりますので、当然その反対側は光が当たりづらく陰になり、質感等が伝わりづらくなってしまいます。
それを解消するために、モノブロックストロボと対局線上にレフ板を置き光を反射させることで、自然な感じで反対側も照らすことができます。
無くても撮影自体はできるけれどもできればあった方がいいレフ板ですが、実は割と簡単に自作して代用できます。
要は光を反射する白い板であればいいので、私は白の厚紙をガムテープで上の市販品のような形にくっつけて使用しています(笑)
多分反射率など市販品と比べたらかなり劣るのでしょうが、使っていて割と何とかなっているので今のところ購入は検討していません。
試してみた際はまた報告させていただきます!
ワイヤレストリガー(あれば便利)
ストロボは撮影の一瞬にだけエネルギー凝縮させて強力な光を照射する装置です。
当然その一瞬とシャッターを切る瞬間を合わせる必要があるので、何かしらで両者を連携させる必要があります。
ワイヤレストリガーとはその名の通りワイヤレスで上記の連携を行うためのアイテムで、カメラに直接取り付けて使用します。
こちらの製品はGodox製につき、Godoxの製品としか連携できない点はご注意ください。
Godoxに限らずカメラ周りのアイテムはなるべく同じメーカーで統一するとよいと思います。
さてワイヤレストリガーについてですが、ケーブルで繋げば連携できるので特に必須というわけではありませんが、あるとケーブルの煩わしさから解放されてよりストレスなく撮影できると思います。
ちなみにワイヤレストリガーはカメラメーカーごとの専用品を用いないと作動しないのでお気を付けください!
上記は私のカメラがSONY性のため、SONY用となっております。Canonだったら末尾が「C」、Nikonだったら末尾「N」という風に、メーカーのイニシャルに倣った品番になっているので要チェックです。
またGodoxはあくまでサードパーティー製品なので、使用した際のトラブルなどは自己責任となる点も気を付けてください!
上記のGodoxのワイヤレストリガーですが、稼働に単3電池が必要となります。
普通の単3電池でOKですが、私は必要なタイミングでストックがないなんてことを避けるため、以下の充電式を使用しています。便利なのでぜひ。
最後に
本記事で紹介した機材を使えば最低限私と同じ写真を撮れるようになると思いますので、何から始めたらいいかわからないという方や、最低限の手間と費用でそれなりのものを撮りたいという方はぜひお試しいただけますと幸いです!