こんにちは!
レザークラフトを始めた目標の1つに、自分だけのオリジナルの作品を作りあげることを掲げる方は多いのではないでしょうか。
かく言う私も自分の理想のコンパクト財布を作りたくてレザークラフトを始めました。
しかしいきなりオリジナルの型紙を作成するのは難しいので、多くの方はまずは既存の型紙を使って練習するところから始めると思います。
無料公開されている型紙も多いですし、ネットや書籍などで購入すればさらにたくさんの型紙を試すことができます。
そうしてある程度上達してきた頃にいよいよ自分だけのオリジナル作品を作ってみよう!となりますが、いざ型紙を作ろうとしても何から始めればいいかわからない、という方も多いのではないでしょうか。
実際私も初のオリジナル型紙を作った際は非常に苦労しました。
要領や効率的な作り方がわからないので何度も何度もひたすら型紙作りと試作を繰り返し、同じ財布を10個くらい作ってようやく完成した記憶があります…。
そこで今回は、そんな私の経験を踏まえた効率的な型紙作りの方法をご紹介したいと思います!
もちろん型紙作りにも「これが正解」というやり方はなく十人十色なのですが、何から始めればいいのかわからないなど悩んでいる方の第一歩のお役に立てれば幸いです。
自分でオリジナルの型紙を作成できるようになるとまた新しいレザークラフトの醍醐味を体験できるので、ぜひ自分だけの作品とノウハウを手に入れましょう!
オリジナル型紙作成の有効な手段3選!
さっそくですが、私は以下の3つの方法が型紙作りの取っ掛かりとして非常に効果的だと思います。
市販の型紙をアレンジする!
1つ目は市販(無料公開されている)の型紙をアレンジすることです!
すごくシンプルな方法ですが、これが土台作りとして一番効果的だと思います。
財布などの小物からカバンなどの大物まで、型紙作り時に最も調整が大変なのは本体となるボディのパーツ部分です。
二つ折り財布を例に挙げると、まず本体パーツの寸法が決まらなければそれに合わせて設計される小銭入れ・カード入れ部分も設計することができません。
またお札を入れた状態で折り曲げることができるかといった基本的な構造に関しても、実際に型紙を起こし試作してみるとジャストサイズに辿り着くのはなかなか簡単ではありません。
試作では上手くいっていたのに本番になると何か違った…ということもあり得ます。
小銭入れ・カード入れ等の細かな部分の調整は後からでもなんとかなるためとにかくまずは土台を設計することが重要となるのですが、すでに完成されている市販品の土台を利用させてもらうのは非常に有効です!
特に市販の型紙集などはプロが設計したものが載っているので、アレンジだけでなく勉強という意味でも非常に有益だと思います。
私も以下の型紙集を購入して勉強しました。いろいろなジャンルの型紙が載っていておすすめです。
しかしご存じかとは思いますが使う革(厚みや硬さ)によって大きく状況は異なるので、その点自分で調整が必要なことは注意が必要です。
また他人が作った型紙を使わせていただく立場なので、リスペクトを忘れないようにしましょう。
自分で作って楽しむだけなら問題ないですが、販売する際などは著作権侵害に当たらないよう十分にご注意ください。
自分が持っている実物を測ってみる!
2つ目もそのまんまなのですが、実際に自分が持っている財布やカバンなどの寸法を測ることも効果的です。
自分が持っているものは当然自分の理想に近いものだと思いますので、それを参考にするのは非常に理に適っていると思います。
特に財布はカード入れ部分などミリ単位で入るか入らないかが決まってくるので、立体的な部分など測るのは難しい箇所もあるかもしれませんがぜひ定規で測ってみてください。
また分解しても惜しくないものは、パーツごとにバラバラにして測定するのもいいと思います。
私も1度試した見たことがありますが、構造や組み立ての順番の勉強にもなって非常に有意義でした(ちょっと罪悪感みたいなものは感じますが…)。
使い回せるものは積極的に使い回す!
最後の3つ目ですが、これは上述の1つ目・2つ目の後に実施いただくものになります。
財布のカード入れ部分やカバンのストラップ部分など、他の作品でも使用するようなパーツの型紙は有効に使い回しましょう!
私が販売している財布やカバンでも、多少のアレンジや調整を加えるとはありますが使い回しているパーツは結構あります。
自分が実際に作って「これは問題ない」と確認しているものに信頼度で勝るものはないですからね。
自分の財産として積極的に有効活用していきましょう!
試作品作りには床革がおすすめ!
最後になりますが、試作品作りには「床革(とこがわ)」を使うことをおすすめします!
床革とは銀面(綺麗なツルツルの面)がなく、両面ザラザラした床面である革のことです。
厚みがある銀面ありの革を必要な厚みに漉いた際にできる副産物なのですが、その床革を販売しているお店があります。
革漉きの副産物であり見た目もあまりよいとは言えず、ほとんどは作品作りに使えるものではないので廃棄されることも多いのですが、だからこそ銀面ありの革(銀付き革)に比べて圧倒的に安価で入手することが可能です!
その価格はAmazonなどで格安で売っている銀付き革の安さを遥かに上回り、ものによっては1ds(10cm×10cm)数円単位のものまであるほどです…。
実際私も試作品作りでは、以下のぱれっとさんの床革を使用しています。安価で厚みも1.5mm&1.0mmとちょうどよく、サイズも大きすぎず小さすぎずで非常におすすめです!
しかし床革は安い分作業性は銀付き革に大きく及ばないので、その点あらかじめ理解しておく必要があります(それを補って余りある価格が魅力ではありますが)。
品質(繊維の詰まり具合や厚み)は同じ製品を購入してもその時々ですし、銀面がなくハリがないため菱目打ち・丸ギリなどで目打ちがしづらい、銀ペンも色が付きにくい、カッターなど刃物も使いづらいなどデメリットも多いです。
トコノール等で処理すればハリが出てある程度作業性は改善しますが、あくまで試作用の革であり本番用の革と同じというわけにはいかないことを理解しておきましょう!
最後に
オリジナルの型紙、特に最初の1個を作ることは非常に大変ではありますが、自分だけの作品を作れるというレザークラフト・ハンドメイドの醍醐味とも言える要素ですので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか!
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